〇東海道は快晴で温暖。旅人には最高の日。北陸は雪だろうか。いよいよ今年も煮詰まって来た。煮詰まって・エキスが残る人と・何も残らない人がいる。ボクに残ったモノは、旅の記録と若干の負債。絵はほとんど残らなかった。来年は・絵を残す。仏像画も描いてみよう。
〇本日の探訪初めは、豊川稲荷にした。豊川稲荷には、既に二度参っているが、写真は好いのが残っていない。一度目は家族旅行で・子供達が小さくて境内を経巡る旅ではなかった。二度目は女房と二人・夏の暑い盛りに訪れて氷水を食べた記憶があるが、やはり中途半端な探訪。今度こそ独りで存分に歩き回って・完全保存版の写真集を残そうという魂胆。堂塔伽藍はほぼ完璧に撮影。初詣を目がけて香具師の出店準備が大わらわで・写真に香具師の店が大写りで・堂塔伽藍を写したのか香具師の店を写したのか分らなくなったが、絵としては賑やな雰囲気が出てかえって好いんじゃないか。ところで豊川稲荷は、純然たる禅宗寺院であることは御存知だろうか。伏見稲荷の様に四柱の神を祀っている神社ではない。ダキニ天という、その筋の御経に現れる「天」(毘沙門天の様な仏教の守護神)を祀っている。インド・ヒンドゥー教に本籍があり・その性格は怪しい神。ダキニテンが稲荷神と同一視される経緯は、日本人の思想的好い加減さを介在させなければ了解不能。要するに神仏習合の一種。岡山市の「最上(さいじょう)稲荷」も仏教的稲荷信仰。豊川稲荷は寺名は「妙厳寺」、曹洞宗の寺。
〇豊川市内「三明寺」は、豊川稲荷から近い。開放的で小さい寺院。ここの「三重塔」が重要文化財。本堂内の「宮殿(厨子)」も重要文化財。
〇さらに豊川市郊外の山中の「財貨寺」に脚を伸ばす。「仁王門」「仁王像」と本堂「宮殿」が重要文化財。山中深くに立派な堂宇が存在するのには驚かされる。さすが名前に値する。
〇豊橋市の重要文化財建物は、意外なことに一つしかない。それが、「豊橋ハリストス正教会」聖堂。豊橋市と豊川市は隣接して極近い。豊川市山中の財貨寺から豊橋市街地の正教会まで一瀉千里。小さい聖堂。ロシア正教会だろう。眺めているうちに味が出てきた。普通・聖堂内にも入れるもんだが、あいにく鍵が掛かっていた。神父さんが外出中か。
〇夕暮れまでに未だ時間が余っていたので、静岡県湖西市の「本興寺」を訪ねた。日蓮宗。茅葺本堂が重要文化財。堂塔伽藍が立ち並ぶ立派な古刹。小堀遠州作庭と伝わる庭も拝観。夕暮れ時で・もう雨戸を締め切ってあったが、御婆さんが親切にも一部を開けて拝観させてくれた。
〇今夜の野営地としてカーナビが示したのが・浜名湖西方の「道の駅・潮見坂」。これが、とんでもない道案内で、ボクはここに泊まることを拒否。結局・渥美半島中ほどの「道の駅・田原メックンハウス」まで来て泊まることに。以前・渥美半島を周遊した時に寄ったことがあり、市の中心部で電波が間違いなく飛ぶことを見分してあった。
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