2014年9月15日月曜日

〇「奥の細道紀行」(31) 那須野黒羽「雲巌寺」《木啄も庵はやぶらず夏木立》

《当国雲岸寺のおくに仏頂和尚(ぶっちょうおしょう)山居跡あり。
竪横(たてよこ)の五尺にたらぬ草の庵(いほ)
むすぶもくやし雨なかりせば
と松の炭して、岩に書付(かきつけ)侍りと、いつぞや聞え給ふ。其跡みんと、雲岸寺に杖を曳(ひけ)ば、人々すゝんで共にいざなひ、若き人おほ(多)く道のほど打さはぎて、おぼえず、彼(かの)(ふもと)に到る。山はおくあるけしきにて、谷道遥に、松杉黒く、苔したゞりて、卯月の天、今猶寒し。十景尽る所、橋をわたって山門に入。さて、かの跡はいづくのほどにやと後(うしろ)の山によぢのぼれば、石上の小庵、岩窟にむすびかけたり。妙禅師(みょうぜんじ)の死関(しくわん)、法雲法師の石室をみるがごとし。
木啄(きつつき)も庵(いほ)はやぶらず夏木立
と、とりあへぬ一句を柱に残(のこし)侍し。》


三門(山門)
↓「雲巌寺専門道場」と墨書されているんじゃないか。
↓「碧巌録提唱」と大書してある。臨済禅。
三門を潜ると真正面に仏堂


仏堂の内部。釈迦牟尼仏ではないか。
↓鐘楼


↓平和観音堂


↓芭蕉句碑
《木啄も庵はやぶらず夏木立》


右手前・仏堂、奥中央・方丈
一段高い丘の上に建つ庫裡
↓庫裡の前から見た方丈
方丈
方丈と庫裡の間の式台・玄関


中央・禅堂、右端・方丈
↓禅堂
右・平和観音堂、中央・鐘楼、左・三門


↓仏堂、奥に方丈
山内から見た三門

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