『一 廿八日 馬借りテ天道(天童)に趣く。‥‥。未の中剋(ひつじのちゅうこく、午後3時頃)、大石田(の)一英(一栄)宅に着く。‥‥。其の夜、労に依りて無俳(俳句無し)。休ス。』
●大石田には何をさておいても探訪すべき所があったが、準備不足で探索できなかった。それは、一栄(俳号、本名・高野平右衛門)宅跡だった。後日の調査で判明したが、船役所の近くにあったらしい。現在「板垣一雄氏(大石田町文化財保護審議委員)宅」。大通りに面している。今度行ったら必ず探訪しよう。
〇一栄・高野平右衛門宅は重要。ここで芭蕉と曾良は大石田での3泊全部を過ごしている。また、ここで芭蕉は『‥‥みちしるべする人しなければと、わりなき一巻を残しぬ。このたびの風流、爰(ここ)に至れり。』と《奥の細道》に書き記した歌仙一巻を巻いた。《五月雨を集めて涼し最上川 翁》を発句とする一巻。
〇せめてもと「西光寺」を探し当てて訪れた。芭蕉がこの寺を訪れたという記録はないが、この寺では芭蕉を崇敬して像や句碑を残している。一栄の歌仙に巻かれた連句もあった。
↓「西光寺 最上第廿九番観音札所・芭蕉句碑」 珍しくも「時宗」の寺。一遍上人が開祖。
本堂
本坊
↓本堂境内にある小さな芭蕉銅像。何代か前の住職が建てたそう。
↓本堂裏に立つ句碑。中央が芭蕉句碑。
↓『さみたれをあつめてすゝしもがみ川 芭蕉』
↓一栄の句碑。
↓「岸にほたるを繋ぐ舟杭 一栄」
↓芭蕉句碑
『さみたれをあつめてすゝしもがみ川 芭蕉』
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