〇いよいよ二階・鈴屋(すずのや)に上がる。仏間(多分)に階段が設置されている。階段の途中に「書斎には上がらないようお願いします」という禁札が立ててある。が、今日は解禁なので堂々と上がらせてもらう。と言ってもそろそろとしか上がれない。
↓階段から首を出した眺め。↓床の間
「縣居(けんきょ)」とは賀茂真淵のこと。「大人(うし)」は大先生。宣長は賀茂真淵を尊敬して已まなかった。
↓窓から見える玄関傍の庭
↓床の間の懸け鈴
六個連なっている
↓一塊に六個の小鈴が付いている。6×6=36個の鈴を一斉に鳴らしても可憐で幽かな鈴の音しかしなかった。
↓階段の降り口
↓そろそろとしか降りられない。
〇とうとう鈴屋に上がった。その四畳半に暫し坐りこんで大きな窓の外を眺めた。宣長もこの窓外を眺めながら勉強したに違いない。宣長が時々気休めに鳴らしたという懸け鈴も手に取って振ってみた。受付の若い女性が鈴も鳴らしてみたらいかがですかと奨めてくれなければ、多分鈴まで手に取ることはなかったろう。松阪で遂に素敵な思い出ができた。人間万事塞翁が馬
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