蓉子さんの死ぬ前から、心臓の調子が悪かった。それが悪化を辿る。もう一度だけ、回生の治療を受けることに決めて、今日能登病院に入院した。国分町の自宅から病院まで歩いたが、それはきつかった。上り坂にかかってからは、20歩行っては立ち止まって息を入れた。20回は休んだ。今回の心臓カテーテル治療が、これまでのように功を奏するかどうかは分らない。狭窄部位の見当がついていない。娘たちが、思いの外、残された父を大事にしてくれるので、もう少し元気で生きていたい。三女の安産祈願の旅にも出なければ。
2022-2-12(土)。妻が永眠。次女・三女の住む金沢で。娘達が死に化粧をしたその顔の優しく美しかったこと。肺癌が脳に転移。長生きするつもりだったから無念だったろう。合掌。ボクが残され、後先が逆になった。どうせボクも遠からず逝くから待ってろよ。
ボクは葬儀の翌日、お骨を抱いて七尾に戻った。七尾でお骨と一緒に独り暮らしをしている。金沢の娘達は父の健康を心配しているが、なあに思いの外元気に過ごせている。鍋料理やすき焼きの味と材料を研究して、娘達の家族が来たら御馳走してやるつもり。そのうちジャガイモ料理の研究もしよう。