2009年8月3日月曜日

ヒグラシ(カナカナ)が鳴き出した。


鷹合川を散歩すると裏手の山でヒグラシが盛んに鳴き出した、アブラゼミを差し措いて。もう晩夏と勘違いしているんじゃないか(アブラゼミの方は未だ夏が来ないと勘違いしている)。やっぱりこの夏はおかしいか。カナカナを聞きながら僕は昆虫少年だった昔を思い出した。小6の夏休みに僕は七尾で採集できるすべてのアゲハ蝶、トンボそして蝉を捕まえて標本を作ろうと決意した。そして捕まえては展翅板で形よく乾燥させて綺麗な標本を作って悦に入っていた。その夏真黒に日焼けしてほぼ目的を遂げた。蝉類は――油蝉、ニイニイ蝉、ツクツクボウシ、ヒグラシ、ミンミン蝉といった顔触れ。残念だったのはクマゼミ(熊蝉)がいなかったこと。図鑑で調べると南方の蝉で北陸地方にはいなかった。それが十数年前、家族旅行で渥美半島に向かう道中の蒲郡のレストランの駐車場で熊蝉に出会って感動した。駐車場の脇に欅の若木が数本立ち並んでいて近づくとシャーシャーと蝉の声が降ってくる。アッ熊蝉だと直感して見上げると何と熊蝉がウヨウヨとくっ付いている。

少年時代に憧れた熊蝉にあっさりとふんだんに御対面。僕は素手で数匹捕まえて車中に閉じ込めて観察しすっかり満足してからその場で解放してやった。少年時代なら手当たり次第に採集し七尾まで持ち帰っていた。僕も大人になっていた。

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