大宇陀の手前に「大蔵寺」という古刹がある。重要文化財の本堂と塔があり、写真で見た石垣は素晴らしかった。それでボクは二年ほど前に訪れた。そのときはセレナを駆って山寺に行こうとしたが、車では無理そうだったので断念した。今回は車を街道沿いに捨てて徒歩で向かった。途中で山道が二股に分かれどっちを選べばよいか判断がつかない。近くの畑で腰を下ろして談笑している老婆が二人いたので訊いた。答えは「行けまへんでぇ~」「途中でバリケードしてある」「行くと叱られるわ」「変わった住職さんでねぇ」。例の宗教施設神聖論で凝り固まった原理主義者らしい。文化財の側面が眼中にない。そのくせ、文化財保存のために必要な経費は、国・県から三分の一ずつチャッカリ戴いているだろうに。補助金は税金なのだ。単なる観光客を敵視するのはまだ許せる。しかし、文化財鑑賞者を排斥するのは止めろォ<`ヘ´>補助金を返上してからにして欲しい、ブンブン<`ヘ´>。宇陀市で、宇陀水分(みくまり)神社の国宝本殿四棟を拝んで行こうと思っていたのに走っているうちに忘れた。残念。室生寺にも寄ろうと思っていたが、こちらは実現。金堂の国宝「十一面観音立像」と重要文化財・地蔵観音が美術院に修理に出されて不在。名張市には重要文化財がほとんどない。しかし上野・伊賀市には五、六件ある。いつか週末を割いて伊賀上野の文化財を探訪しよう。南木曽・大桑村の重要文化財探訪も日を改めて実行しよう。
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