2015年10月20日火曜日

〇10/11(日)小諸市「釈尊寺・布引観音」

信濃四大伝説「牛にひかれて善光寺参り
昔、善光寺から東に十里(約40キロメートル)離れた信濃の国小県郡(現在の長野県東御市)に強欲で信心の薄い老婆が住んでおりました。この老婆が千曲川で布をさらしていたところ、どこからか一頭の牛が現れ、その布を角にかけて走り出しました。老婆は驚きましたが、布惜しさに野を越え、山を越え、牛の後を追いかけました。そして気がついてみると、善光寺の境内まで来ておりました。老婆はやっとのことで牛に追いついたと思ったのもつかの間、牛は金堂のあたりで姿を消してしまいました。驚きと悲しみに疲れ果てた老婆はあっけにとられてその場に佇んでしまいました。
やがて日も暮れる頃、どこからともなく一条の光明が差し、その霊光の尊さに思わず跪いて菩提心を起こし、一夜を金堂に篭って罪悪を詫び、家に帰って参りました。これは布引観世音菩薩が牛に化して信心うすい老婆を善光寺阿弥陀如来の許に導いて教化したのでした。
ある日のこと、ふと布引山を仰ぎ見ますと、岩角にあの布が吹付けられているではありませんか。老婆は何とかして取り戻したいと思いましたが断崖絶壁で取るすべもありません。一心不乱に念じているうち、布とともに石と化してしまったということです。布引山の断崖には今も白く布の形をした岩肌が眺められます。
(善光寺で配布されている解説では、牛は善光寺阿弥陀如来の化身とされ、不信心を悔いた老婆はその後もたびたび善光寺を参詣し、極楽往生したことになっています。)
〇今日最初の目標は、小諸市の山中の「釈尊寺・布引観音」。観音堂の中の宮殿(くうでん)が重文。大寺院を想定していたので登り口を通り越して山道を辿るほどに心細くなり(実際山道が細くなった)、引き返して注意を払いながら探すと登り口があった。有名寺院のそれではない。登りは一見してきつそう。それでセレナに積みっ放しの紀州の奥山・玉置(たまき)神社で買った八角棒の杖を持ち出した。大峰山修験道の行者が突く杖。布引渓谷は急峻だったが、この杖の御蔭で疲れが手に分散されて脚が助かった。結構。岩場を突いて渓谷を登ると意外や意外、瀟洒な庫裏と本堂が谷の上に堂々と建っていた。山門まである。特筆すべきは懸崖造りの朱塗りの観音堂。ここに布引観音が祀られている。その宮殿が重文なのだが、暗くて好く見えなかった。
↓「布引山観世音」
↓二段滝
↓馬岩。馬の駆ける姿が見えるそうだが。




↓見守り地蔵
↓牛岩。牛の姿が見えるそうだが。
↓行く手
↓善光寺穴。善光寺まで穴が通じているそうだが。


↓不動滝。滝が枯れている。
↓右上の崖に観音堂が見えている。左側には山門。
↓山門
↓懸崖造り観音堂
↓山門
↓本堂が見えてきた。


本堂境内






本堂境内向かいの絶壁
本堂境内から見た観音堂




白山社






六地蔵
愛染堂
↓観音堂


↓重文・宮殿(くうでん)




↓観音堂から見た山門(手前)と本堂


↓本堂向かいの崖に発見したスズメバチの巣。
本堂境内に戻った。
↓観音堂を見上げる。右側にスズメバチの巣が見える。
観音堂下のスズメバチの巣。

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