〇故「市川団十郎」の色即是空(しきそくぜくう)。不肖の息子の色(いろ)は空(そら)。
市川団十郎の辞世の句を発見したと言って息子の海老蔵が葬儀の場で読み上げていた。その句というのが‥「色(いろ)は空(そら)、空(そら)は色(いろ)の、時のない世へ」だと。不気味に意味不明。ゾッとするほど語感が空々しい。団十郎がこんな酷い句を辞世に残したのかと解せなかったが、さっき「たけしと安住」の番組で海老蔵が句を読み上げる例の場面を放送しているのを見て気が付いた。辞世の句は「色(しき)は空(くう)、空(くう)は色(しき)の、時のない世へ」と読むべきもの。これなら意味が通るし、気持悪くもない。そのとき団十郎は「般若心経」の世界にいた。不肖の息子は「般若心経」を知らない。それにしても海老蔵の不見識に注意を与えてやる者が一人もいないとは。それが不思議。
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