↓三陸・大理石海岸
↓小さな岬を回ると岩の色が黒くなる。
ボクは聖観音に近づいているとは思いもよらない。
〇それは突然だった。岩を眺めていたボクの目に《聖観音菩薩の慈顔》が浮き上がって見えた。輪郭を赤線で示しておいたが、分るだろうか。ここまで足を運ぶ観光客は滅多にいない。多分年間数人いればいいとこだろう。この菩薩の慈顔をここで見て取った人は、地元でも観光客でもこれまでただの一人もいなかったろう。気付く(そう見える)には非日常的に鍛錬された観察眼が要る。
〇よく観察すると驚いたことに、聖観音菩薩の前に仁王の様に大きな人がうつ伏せている。護っているのか、拝跪しているのか。それとも海で死んで観音様の前まで辿り着いたのか。
〇自然に造成された慈顔だとは信じられなかった。ので、たがめつすがめつ観察した。結果は人工の手は全く加えられていなかった。奇蹟的に思えた。ここを訪れたのは 2010-5-4 。その後三陸を大津波が襲った。ここは気仙沼の北。この海岸も大津波に呑み込まれ浜辺の集落は海の藻屑となったに違いない。ボクは津波の後この近くを通ったが、その際この観音様の慈顔がそのままだろうか気になったが、怖くて近づけなかった。
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