妙高山を背景にした構図は、前景の紅葉が失われて絵にならない。それで、前回この秋最初の絵を、ナイフを忘れて来たために失敗作とした池の畔の林の構図にリベンジしてみることに。今日はナイフがある、フっ・フっ・フッ。先ずは取材を兼ねて池の周りを一周。二週間前と比べてすっかり殺風景な景色となっている、もう冬の装い。
セキレイが二羽、池の蓮の葉の上に乗った。葉はビクともしない。鳥類が恐竜の子孫であることは進化論的に確かなものとなってきたが、こ奴ら本当に恐竜の子孫かぁ、軽々し過ぎる。この二羽、しょっちゅう喧嘩する、ひょっとしたら夫婦(つがい)かぁf(^_^;)。この蓮池、まるでモネの絵の蓮池見たいやなぁ(゜o゜)
今日の「いもり池」の畔の林。
そして、今日の絵。やっぱり失敗作。どうもナイフの有る無しの問題じゃない、構図の取り方が拙い。構図のスケールの取り方が小さ過ぎる、モノの見方が矮小化する。感じている風景の空気・雰囲気に目が行かず、モノに目が行きモノを描くことに傾斜する。結果、詰まらない絵になる。明日はもう夕方までに帰宅しなければならない、白馬に寄って絵を描いて帰ろうかと考えていたが、もう一度この風景に取り組んでみることに決めた。納得のいく構図に迫って見る。
今日、絵になっていたのはこの「リンゴ売りの娘」。池の畔の食堂の敷地を寸借して露店を出して商売を始めた。独りで動き回っていた、健気。肖像権を侵さぬよう顔写真は出さないが、美人、売り声も可憐。絵に飽いたとき訪れてみた。自家製か訊くと、長野の農家から仕入れてきたそう。それでは、仕入代を出し・所場(しょば)代を出して利益を上げるのは大変だろう、沢山売り上げねば。彼女、盛んに試食を勧めて回る、結構試食に応じて呉れる。が、なかなか買って貰えない、しかしめげずにクルクル活動する、移動はランニング。僕の目には、彼女の居る一角だけが絵になって見えた、僕は絵のタイトルを「リンゴ売りの娘」と付けて楽しんだ。訪れたとき僕にも試食を勧めて呉れた、甘くて美味しかった。黄色の王林と赤いフジを沢山買った。「格安です」と言いながら一個おまけして呉れた、キズものですがと断って。彼女は不思議、こんな娘がどうしてリンゴ売りの路頭商売で独りで頑張るのか?不思議さが「リンゴ売りの娘」の絵を魅惑的にする。
今日は一日、温暖で快晴。
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