〇山の辺の道。一車線で対向車が来たらお手上げ。
↓檜原神社に到着。大神(おおみわ)神社の摂社。この神社は色々と面白い。
第一、三つ鳥居が立つ。三つ鳥居といえば大神神社の幻の鳥居が有名。神職以外の誰も見たことがない(ことになっている)。大神神社には拝殿ばかりがあって本殿がない。御神体が三輪山そのものなので本殿は不要邪魔。拝殿の背後に三輪山の参拝登山口があるらしいが禁足で、そこに幻の三つ鳥居が立つらしい。写真で見ることもできない。ボクは想像力を掻き立てていたが分らないモノは分らない。世に二・三、三つ鳥居があると聞くと参考までにと走って行って観察してきた。ボクの見たモノは、平面図的には三角形を成すように組み合わさったモノばかりだった。檜原神社の三つ鳥居はそれとは違った。大神神社の三つ鳥居も、ここ檜原神社の三つ鳥居と同じに違いない。
第二、拝殿・本殿等社殿が全然ない。江戸時代に台風被害で廃墟となったそう。それでも祭祀は護持されてきた。ここの御神体は三輪山の磐座だという。祭祀の時は三つ鳥居の奥に生える榊の木を神籬(ひもろぎ、神の憑代)とする。
第三、日本書紀の語るこの神社の由緒が畏れおおい。元々天照大神と倭大国魂神(やまとおおくにたまのかみ、大国主命)は宮中に祀られていたが、この二神は勢いが強くて畏れおおく共に住んでは安心できなかったので外に出て戴くことにしたという。天照大神は豊鍬入姫命(とよすきいりひめのみこと)に託してここ檜原神社に移り参らせた(後、倭姫がバトンを受けて天照大神と共に畿内を転々として最後に伊勢神宮に辿り着く)。倭大国魂神は天理市の大和神社に移り祀られている。
↓この鳥居は、二本の柱に注連縄が張られた形
これぞ三つ鳥居。大神神社の幻の三つ鳥居もこの形式に違いない。三つ鳥居の奥は森であって拝殿も本殿もない。森に生えている一本の榊の木が神籬(ひもろぎ)だそう。神道の原型に帰ったような気がする。
↓豊鍬入姫宮(とよすきいりひめのみや) この宮はS61年に創建されたらしい
〇ブログ「神様は陽気がお好き」によると、三つ鳥居がピカピカに新調されているそう。↓同ブログ2016.3.16より