2016年5月7日土曜日

〇5/6(金)今はもう昨日の事ですが、今日の事としてご報告。猪名川町で「戸隠神社」、隣の川西市で「多田神社」「満願寺」、南丹市で「九品寺・大門」を探訪しながら小浜へ。小浜で「妙楽寺」を訪ねて午後八時半に七尾着。

〇今日はもう昨日。道の駅「いながわ」を出発したのが午前八時。道の駅で好い目を見させて貰ったので、猪名川町に何か探訪すべき所がないかググったら、意外にも重要文化財が一つありました。それが「戸隠神社本殿」。小さな町なので難なく探り当てて観察。覆い屋の中なのでよく見れなかった。小さな神社本殿はほとんどがこうなのでいい加減嫌になる。
〇本日のメーンエベントは隣の川西市の重要文化財二件。一つ目が大ヒット。「多田神社(旧多田院)」。とにかく立派。解説を読むと、清和源氏発祥の地。川西とは、猪名川の西という意味だが、この猪名川、今でこそ無名の川になったが、平安時代には文化の盛んな地帯を流れた。有岡(伊丹)城も猪名川の流れを濠にして防御を固めた。尼崎城は猪名川の河口にあった。「満願寺」は瀟洒な佇まい。九重の古い石塔が重要文化財というだけのことだが(本尊の観音菩薩像も重要文化財だが厨子に入っている)この寺も清和源氏との縁がありそう。参道が綺麗で緑の豊富なのが心に残る。
〇今日のクリーンヒットは小浜に向かう道中で出逢った「九品寺・大門」。朱塗りの大門・重要文化財だけがポツンと街道脇に立っている。その姿、異様に目に焼き付く。九品寺そのものは遠い昔に消滅している。伽藍堂塔が立ち並ぶ大寺院で、白河天皇の皇子が降下した門跡寺院だったらしい。山の中を探検したら、宮内庁管轄の墓地があり、制札に「白河天皇の皇子」の文字があった。山奥に貧し気な本堂が朽ちかけて立っていた(大昔の建物ではない)。大門だけが立派に残っている不思議さと、門跡寺院の格式を保っていたのは何時の事かも分らぬほどに落ちぶれ果てて草生した大寺院の哀れな成れの果てを見て、人の世の無常さとそれでもしぶとく生き抜く力がどこかに宿っているのを感じて文化財が辿るべき運命について考えさせられるものがあった。
〇小浜市では「妙楽寺」を訪ねた。これで三度目か。この寺の本堂と本尊千手観音立像が重要文化財なのだが、その両者ともに素晴らしくて国宝級。格調高くて美しい。本堂も仏像もどこからどう見ても美しい。小浜のことを再認識したのは、摂津・丹波方面からも意外と通路が開けていて近いこと。古代・中世には小浜は日本史を支える重要拠点だった。
〇今度の旅は従来と意図的に趣を変えた。目的を観光旅行的なものからはっきり探究に切り替えた。結構成功したように思う。その成果は写真を織り込んだ報告に表れると思うんだが。乞うご期待。

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