2012年2月3日金曜日

〇「小諸なる古城のほとり…」長野県小諸市「懐古園」

山崎さんとの旅の最後の訪問地は「小諸城址・懐古園」。 ↓大手門・重文、表側。大手門と小諸城本体は今はJR線で分断されている。

大手門・裏側

↓大手門から歩いてJR線を潜ると「三の門」重文に着く。

三の門・裏側。

↓二の門跡。右端の石垣の上に二の丸跡がある。

↓二の丸跡

↓中仕切門跡

↓北の丸跡。建物は弓道場

↓南丸跡

黒門橋。正面の石垣の向こう側が本丸。

黒門橋から堀切を見る。人口の壕

↓黒門跡。この奥を辿ると島崎藤村記念館・石碑があり、「千曲川旅情の歌」の歌碑がある。この歌碑に再会するのが吾輩のお目当て。

↓黒門の反対側の石垣。本丸に至る。

いきなり本丸中心に入る。神社がある。

拝殿

↓拝殿の右奥に天守台に至る石垣・石段がある。

天守台跡



天守台から本丸を囲む石垣を見る。右側が馬場。馬場と本丸敷地は同じ高さの一平面。積み上げられた石垣で馬場と本丸が区分けされているだけ。

本丸から馬場方面へ抜ける。

馬場方面から本丸方面を見る。

広大な馬場の一部。

馬場から見た天守台石垣。天守は三層の櫓だったそう。

↓ 島崎藤村「千曲川旅情の歌」歌碑。



 小諸なる古城のほとり 雲白く遊子悲しむ 
 緑なすはこべは萌えず 若草もしくによしなし
 しろがねのふすまの岡辺 日に溶けて淡雪流る

 あたゝかき光はあれど 野に満つる香りも知らず
 浅くのみ春は霞みて 麦の色わづかに青し
 旅人の群はいくつか 畠中の道を急ぎぬ

 暮れ行けば浅間も見えず 歌哀し佐久の草笛 
 千曲川いざよふ波の 岸近き宿にのぼりつ
 濁り酒濁れる飲みて 草枕しばし慰む 

歌碑にあるのはここまで。藤村・第四詩集「落梅集」所収。同じく「落梅集」所収の次の詩がそのうち「千曲川旅情の歌」第二題とされて親しまれるようになった。
 昨日またかくてありけり 今日もまたかくてありなむ
 この命なにを齷齪 明日をのみ思ひわづらふ

 いくたびか栄枯の夢の 消え残る谷に下りて 
 河波のいざよふ見れば 砂まじり水巻き帰る

 嗚呼古城なにをか語り 岸の波なにをか答ふ 
 過し世を静かに思へ 百年もきのふのごとし

 千曲川柳霞みて 春浅く水流れたり 
 たゝ゛ひとり岩をめぐりて この岸に愁を繋ぐ

↓歌碑近くの展望台から見た千曲川風景

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