2010年6月10日木曜日

日本人の宗教観念の特質

日本人は特殊な宗教観念とそれを生み出す風土をもつ、風土をもつというより風土に恵まれているというべきか。水と緑に恵まれている、これだけ水と緑に恵まれた民族は珍しい。季節にも恵まれている。春夏秋冬、季節がこれだけ見事に廻りくる世界は珍しい。そして島国。地続きの敵がいない、平和。これらの特殊な条件によって生み出された日本人の精神構造は、特に宗教観念において特徴的。日本人は神と仏を自然に折り合わせた。神は多彩で八百万(やおよろず)であり、仏も多彩で挙げ切れない。これら無限数の神と仏を折り合わせ融合させて平然たる日本人は特殊。ユダヤ教とキリスト教、キリスト教とイスラム教、イスラム教とユダヤ教という神と神の対決の図式などは日本人には無縁。同じ神の下でのシーア派とスンニ派の対決の図式などは日本人には無縁。日本人は幾ら懸命に学んでも西洋的精神、アラブ的精神、一神教的精神は本当のところ理解できまい。精神構造・宗教観念を生み出す風土が違う。日本人は、「冬来たりなば春遠からじ」と楽観し、「もののあわれ」を感じてこそ人、世界は「無常」(万物流転)と達観することを生まれ落ちたときから脳に浸み込ませてきた民族。
この日本人にも政治権力による宗教改革が起こったことがある。時間がないのでメモだけして後日の課題に。
①聖徳太子・蘇我氏による仏教の国教化
②明治維新政府による神仏分離、廃仏毀釈
仏教内部の変革
①空海の真言密教の普及
②鎌倉仏教諸派(禅宗、浄土宗・真宗、日蓮宗等)の興隆
神道内部の改革
○国学の隆盛
当面僕が問題とするのは政治的宗教改革。

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