鹿島神宮を出たら本格的な降りになった。水郷潮来の町は雨の中。「あやめ園」の辺りが最も水郷の面影を残していそうなのでそこを目指したが案内標識が乏しい。この辺りの筈と当たりを付けた地点付近で「公衆便所」の標示を見出して直感、ここだろう。とっさにハンドルを切って路地に入り込んだ、ら、ドンピシャリ。川は「前川」川はコンクリート護岸で固められて水郷の面影はなし、予想通り。櫓漕ぎ舟発着場。
あやめ園
「水雲橋」
あやめ園
ところで、あやめ・カキツバタ・花菖蒲の区別がつきますか。大概の人は区別の仕方を知らない。割と簡単で花びらの付け根を見る。あやめ科は花びらの基のところに独特の模様が入っている、それが網目状(文目=あやめ)なのが「あやめ」、白いのが「カキツバタ」、黄色なのが「花菖蒲」。
潮来遊覧船発着場
「水郷筑波国定公園・潮来」の標示と「潮来の伊太郎」の銅像
「潮来の伊太郎」の顔がどこか「橋幸夫」似のところが笑ける。
「潮来花嫁さん」の碑と銅像もある。スイッチを押すと流行歌が流れ出す仕掛けになっていて「花村菊枝」の声が流れる。
雨の日は晴れの日よりも暮れるのが早い、今日は次の日程の「香取神宮」参詣で打ち止めにしようと思いながら利根川を渡り香取市役所に向かった。が、佐原市街をウロウロするばかり、完全に地理勘が狂った、一方通行を逆行して土着の人にビックリされる始末でもうお手挙げ、窮余の一策で佐原駅に出たら駅前交番があったので乗りつけた。「どうされましたか」と訊かれたので「石川県から来て香取神宮を探してるんですが全然分らない」と言うと、親切に地図を描いて説明してくれた。分らないのが道理で「香取市」は旧佐原市と旧香取郡が合併、市役所は旧佐原市役所に置き市名は香取市とするという合併によくある名実を適切に使い分ける妥協策をとったらしい。若い警察官の描く地図に「道の駅」が書き込まれ「これは最近できたんですが」との説明がついたとき、僕の目がキラリと光らないことか、今夜の露営地はこの瞬間に決まった。その道の駅は香取神宮に近かった。夕暮れて雨降りなので計画を変更し、香取神宮参詣は明朝に回してその道の駅に収まった、駅の名は「水の郷・さわら」、国道沿いの素晴らしい施設。ここで得た情報でさらに明日の計画も決定、早朝に香取神宮に参詣する、それから佐原の歴史的建造物群のある街並を散策する、散策の窮極目標は「伊能忠敬記念館」、そう、地理好きなら尊敬してやまない伊能忠敬翁は佐原の人。醤油蔵で大きさが日本一のものも残っているらしい。アヤメ・カキツバタの季節にはちょっと早いがその季節になると水郷佐原・水生植物園がとんでもなく素敵そう。佐原は見所抜群、明日一日を佐原探訪に割いても惜しくない。
香取市(かとりし)は千葉県北東部の市。2006年3月27日に佐原市と香取郡小見川町、山田町、栗源町が合併して誕生。市北部の利根川に面した低地部は水郷と呼ばれ観光地として知られる。「香取市」の市名はこの地方ゆかりの名称(郡名)であることから選定された。人口83,000人。
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